クレイングラス

アフリカ原産のイネ科牧草で、温暖な気候を好む多年草。カラードギニアグラスの中の変種と言われています。1957年にテキ サス州サンアントニオにある、U.S.D.A種子原料センターによって導入され、現在テキサス州では、放牧地用の草として一 般的に栽培されています。茎は細く、葉付きも良好で、成長すると0.9~1.2mになり出穂します。種子による繁殖のほか地面 に接した茎からも根を生やします。茎が木質になることがないので、青刈りやキューブとしても用いられています。干ばつに 強く晩秋まで青々としています。草自体は非常に嗜好性がよく、栄養価も比較的高いです。近年輸入され始めた乾牧草です。

産地 テキサス州南部からメキシコにかけて、及びカリフォルニア州南部
播種 3~4月及び、4~5月
刈取り

(1)初年度
(a)3~4月播種の場合
1番刈り7月
2番刈り9月
3番刈り11月
(b)5~6月播種の場合
1番刈り9月
2番刈り11月

(2)2年目以降
1番刈り6月
2番刈り7~8月
3番刈り9月
4番刈り11月
年間3~4回の刈取りが可能で、何回刈り取っても茎の太さはほぼ同じです。

荷姿

45~55kg/ベールダブルベール
25~30kg/ベールハーフベール

グレード サプライヤーにより、プレミアムとNo.1に分けているところもあります。
その他

(1) 初年度の1番刈りは、ワイルドオーツ等の雑草の混入が見られることが多く、嗜好性に影響がでることがあります。
(2) 硝酸態窒素の含有量は、全体的に低レベルです。

成分値(%)

水分 粗蛋白質 粗脂肪 可溶無窒素物 粗繊維 粗灰分 ADF NDF TDN
7.5 12.8 42.1 66.5 52.0

U.S.A”DHI”の分析表より抜粋

用語解説

粗蛋白質
飼料6成分の1つで、窒素含量に6.25倍したもの。アマイドその他蛋白質以外の窒素化合物も含まれる。

粗繊維
飼料6成分の1つで1.25%の硫酸と1.25%の水酸化ナトリウムに不溶のもの。

可溶性無窒素物
飼料6成分の1つで弱酸、弱アルカリに可溶な成分のうち、 窒素化合物を除いたもの。

ADF (酸性デタージェント繊維) 
細胞壁物質のうちヘミセルロースを除いた部分。すなわちセルロースとリグニンに該当する。

粗脂肪
飼料6成分の1つで、エーテルで抽出されるもの。真正脂肪以外ワックス、高級脂肪酸、色素などが含まれる。

粗灰分
飼料6成分の1つ。飼料を燃焼させて残った灰分でこの中には少量の炭素や土砂などに由来する灰分も含まれる。

TDN (可消化養分総量)
飼料のエネルギー含量を示す1単位。

NDF (中性デタージェント繊維)
NDFは、ヘミセルロース、セルロース、リグニンおよび熱変性蛋白質よりなる。

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