USチモシー
ヨーロッパおよびシベリア原産のイネ科の多年草で世界の冷涼地帯における最も重要な牧草の一つでありますが、再生力が 弱いため、刈取は年2回程度です。栄養のバランス消化ともに優れており、日本では主に競走馬用として輸入されてきましたが、近年、酪農用に需要が定着したほか、肥育用にも利用されはじめています。
産地 | ワシントン州(エレンスバーグ)など、オレゴン州カルフォルニア州北部、ネバダ州 |
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播種 | 3~4月。チモシーを単播し、4~5年ごとに更新します。 |
刈取り | (1番刈り)6月中旬~7月 (2番刈り)7~8月 |
出荷 | (1番刈りの7月から(2番刈り)9月から |
荷姿 | 45~60kg/ベール シングルベール 45~55kg/ベール ダブルベール 25~30kg/ベール ハーフベール |
グレード | (1番刈り) 馬用プレミアム:ほぼ100%チモシー 馬用No.1 牛用プレミアム:80%チモシーで良色 牛用No.1 牛用No.2 (2番刈り) 馬用 牛用No.1 牛用No.2 |
品種 | 1982年のOECD登録チモシー品種は98種 |
その他 | (1)茎の太さは、細いものは好まれません。茎は長いもの、酪農家には穂の長いものが 好まれます。色合いはグリーンカラーのものが良いとされます。日射条件、作付け密度 により下草の枯れがあり、これも敬遠されます。 (2)チモシーは大麦・小麦と同一地帯で栽培され、日本の稲作に重大な被害をもたらすへシアンバエが寄生する麦ワラやカモジ草等の混入の可能性が高い為、日米間の植物防 疫法でくん蒸が義務付けられています。産地でのくん蒸はコンテナをくん蒸施設として使 用して、牧草内温度がシングルベールで10°C以上、ダブルプレスベールで20°C以上 であれば屋外で、それ以下であれば上記温度が保てる屋内施設で行われます。 |
品種 | 茎の太さ | 生育スピード |
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CLAIR | 細い | 早熟 |
オーロラ | 普通 | |
CLIMAX | 太い | 晩成 |
TIM FOR | 中 |
成分値(%)
水分 | 粗蛋白質 | 粗脂肪 | 可溶無窒素物 | 粗繊維 | 粗灰分 | ADF | NDF | TDN |
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14.1 | 8.7 | 2.4 | 39.4 | 28.9 | 6.5 | 34.1 | 55.7 | 53.8 |
日本標準飼料成分表より抜粋
用語解説
粗蛋白質
飼料6成分の1つで、窒素含量に6.25倍したもの。アマイドその他蛋白質以外の窒素化合物も含まれる。
粗繊維
飼料6成分の1つで1.25%の硫酸と1.25%の水酸化ナトリウムに不溶のもの。
可溶性無窒素物
飼料6成分の1つで弱酸、弱アルカリに可溶な成分のうち、 窒素化合物を除いたもの。
ADF (酸性デタージェント繊維)
細胞壁物質のうちヘミセルロースを除いた部分。すなわちセルロースとリグニンに該当する。
粗脂肪
飼料6成分の1つで、エーテルで抽出されるもの。真正脂肪以外ワックス、高級脂肪酸、色素などが含まれる。
粗灰分
飼料6成分の1つ。飼料を燃焼させて残った灰分でこの中には少量の炭素や土砂などに由来する灰分も含まれる。
TDN (可消化養分総量)
飼料のエネルギー含量を示す1単位。
NDF (中性デタージェント繊維)
NDFは、ヘミセルロース、セルロース、リグニンおよび熱変性蛋白質よりなる。
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